プレスリリース
<分析結果>〜科学的介護情報システム(LIFE)を使った老人ホームのリハビリ実施率〜 有料老人ホーム等の僅か9% 自立型、高額ホームに集中
株式会社TRデータテクノロジー(本社:東京都中央区、代表取締役:田中 幹雄、以下 当社)は、2021年度介護報酬改定から制度化された科学的介護情報システム(LIFE)について、導入から1年を経た利用実態を調べるために、約5千ヶ所の有料老人ホーム等(※)で提供されるリハビリの分析を行いました。その結果、LIFEの活用が算定要件となる個別機能訓練加算IIの算定率は全体で僅か9%という少ない結果でした。
(※介護付有料老人ホーム、特定施設を取得したサービス付き高齢者向け住宅)
なお、当社では全国の介護施設及び居宅サービスを含む約24万件におよぶ介護データを販売しており、2022年8月1日には最新の2022年度版をリリースしています。
1) 科学的介護情報システム(LIFE)について
介護情報の電子化(利用者・サービスの情報等)を図り、科学的なエビデンスに基づいたサービス提供やPDCAサイクルを推進することで、より効果的な自立支援や重度化予防を目的とした取り組みです。
2) 個別機能訓練加算の算定状況
有料老人ホーム等では、理学療法士等の専従スタッフがリハビリを提供すると、個別機能訓練加算が算定できます。今回調査では、有料老人ホーム等の32%が本加算を算定していましたが、従来の申請方法(加算I)が圧倒的に多く、LIFEの活用が算定要件となる加算IIへ移行するホームは約3割、全体では9%の算定率に留まりました(図1)。
また、加算IIを算定したホームの定員ランキングでは、社会福祉法人聖隷福祉事業団を筆頭に自立向けのホームが上位に並び、介護型では業界大手の株式会社ツクイが2位となっています。その他、前払い方式を採用する高額ホームの運営事業者が多い点が特長です。
●個別機能訓練加算の算定状況
図1:加算算定率 n=4,984
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/320533/LL_img_320533_1.jpg
図1:個別機能訓練加算の算定率
表1:個別機能訓練加算IIの加算ホーム 定員ランキング
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/320533/LL_img_320533_2.jpg
表1:個別機能訓練加算IIの加算ホーム 定員ランキング
※図1の「算定なし」には不明データ含む。2021年度の改正前の加算情報しか入手できないホームは「個別機能訓練加算I」として集計。
※加算情報は介護サービスの情報公表制度より(2022年6月時点/厚労省)。
●福祉施設・高齢者住宅 Data Baseの概要
【サービス概要】
全国の福祉施設の情報を収集して介護データベースを構築。ホーム基本情報のほか入居率や利用料等の商品情報を法人向けに提供。ホーム事業者や福祉機器メーカー、学術機関等の様々な分野で採用されている。
【データ収集方法】
介護サービスの情報公表制度、全国自治体が公開する有料老人ホーム重要事項説明書及びサ高住情報提供システム、全国自治体へのヒアリング等による独自調査
【企画協力・販売】
株式会社高齢者住宅新聞社 https://koureisha-jutaku-db.com/
プレスリリース提供元:@Press