プレスリリース
TOA株式会社(本社:神戸市、社長:竹内 一弘)は、2022年4月28日、大型複合施設や超高層ビルなどでの火災発生時に、より安全かつ柔軟な避難誘導を可能にする「ラック型非常用放送設備 FS-A2500シリーズ」を発売いたします。近年、大規模かつ複雑化した建築物において課題となっていた、一斉避難による混雑発生での二次災害や、突然の業務放送停止による混乱を防ぐ、非常用放送設備の最上位システムです。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/308194/LL_img_308194_1.jpg
従来の非常用放送設備の機能に加え、「超大規模防火対象物」向けに機能を拡充
火災発生時に、施設内にいる人々に危険を報せて避難誘導を行う非常用放送設備。従来は、火災を感知するとアナウンスやBGMなどの業務放送を停止して非常放送を開始し、さらに一定時間が経過すると全館一斉に火災の発生を報せていました。しかしながら、都市再開発などにより年々増加傾向にある複合施設や高層ビルなど大規模かつ複雑な建築物では、全館一斉避難による避難経路の混雑や、突然業務放送が停止したことによる混乱が生じる恐れがあります。
今回発売した「FS-A2500シリーズ」では従来の非常用放送設備の機能に加え、新たに危険度や優先順位に応じて放送するエリアを段階的に拡大できる機能を搭載。避難経路などを含んだ情報をエリアごとに放送することで、より安全な避難と、より確実な誘導を可能にし、一斉避難による混雑発生での二次災害を防ぐことができます。大勢の人々の命を守るために、必要な情報を必要な人に、適切なタイミングで伝えることができる、安全・安心のソリューションを実現します。
「FS-A2500シリーズ」は、消防庁が「超大規模防火対象物等」と分類する大型複合施設や超高層ビルなどにおいて、在館者に対してより安全かつ確実な避難誘導を可能にする当社非常用放送設備の最上位システムです。日本消防検定協会の認定評価に適合しています。※
■主な活用例
・オフィスビルやホテルなどの高層ビルにおいて、火災による危険度の高い高層階から順に放送を行う。
・近年増加している大型複合施設において、火災現場近くのエリアから順に放送を行う。
・空港などの複雑化した施設において、エリアごとに適切な避難経路を放送する。
・出火場所から離れた安全なエリアでは、混乱や混雑を避けるために平時の放送を継続して行う。
■商品の主な特長
・「段階鳴動機能」を搭載
火災感知からの時間経過に応じて、危険度の高いエリアから順に、自動で段階的な火災放送を行います。一斉避難による混雑発生を防ぎ、適切なタイミングでの避難誘導を可能にします。また、危険度の低いエリアにはアナウンスやBGMなどの業務放送を継続できるため、業務放送が突然停止し無音になることによる混乱を回避できます。
・「多元非常放送機能」の搭載
従来は出火している階の情報を報せるのみにとどまっていましたが、避難経路情報などを含んだメッセージの放送を行うことができます。また、従来通りの4カ国語放送(日本語、英語、中国語、韓国語)への対応はもちろん、最大105エリアに対して同時に異なる避難メッセージを放送できるため、エリアごとに安全な経路の使用を促すことができます。
※「段階鳴動機能」および「多元非常放送機能」は認定対象外となるため、本機能を使用する場合は、事前に所轄の消防署の許可を得る必要があります。
■発売商品
商品名 :非常用操作パネル FS-A2500EP
希望小売価格:オープン
備考 :音声合成音:日本語/2カ国語(日本語+英語)および
3カ国語/4カ国語(中国語,韓国語を付加)の切換式
避難メッセージ:避難用メッセージ 最大105種類、
最大4カ国語の設定可能
段階鳴動タイマー:最大3段階
商品名 :非常系統拡張パネル FS-A2500EX
希望小売価格:オープン
備考 :最大25入力105出力のマトリクスシステム構築
(FS-A2500EPに最大13台まで接続可能)
■「超大規模防火対象物等」とは
「超大規模防火対象物」及び「大規模、高層の建築物が地下部分や駅施設等を介して複雑に接続された超大規模な建築物群」のことをいいます。また、「超大規模防火対象物」とは、自衛消防組織(火災や地震発生時の初期消火や消防機関への通報、応急救護等を円滑に行い、建築物の利用者の安全を確保するため、消防法第8条の2の5に基づき設置されるもの)の設置義務対象のうち、以下の全てに該当する防火対象物のことをいいます。
(1) 不特定多数の者が利用する特定防火対象物(競技場、商業施設、ホテル等)、駅舎、空港
(2) 収容人員が 10,000 人以上
(3) 高さが 200m以上又は延べ面積が 200,000平方メートル以上
◇消防庁ホームページ掲載資料参照
( https://www.fdma.go.jp/singi_kento/kento/post-34.html )
製品の詳細は特設サイトをご参照ください。
URL: https://www.toa.co.jp/products/ss/fs-a2500s/
■TOA株式会社について
1934年創業、本社は兵庫県神戸市。業務用音響機器と業務用映像機器の専門メーカー。交通施設・商業施設の案内放送やBGM、火災時の避難誘導放送、大規模スポーツ施設用音響システム、防犯カメラや録画機器などを製造・販売。
特に昨今は、減災・防災分野にも注力。従来の2倍以上の距離まで明瞭な音声を届ける「防災用スピーカー」は、津波や大雨による水害の警報用途として日本全国の多くの自治体で導入いただいています。
他にも、より多くの方へ、正確に情報を届けるためのソリューションを展開。駅や空港スタッフが簡単な操作で多言語放送ができる「多言語放送サービス」や、放送設備とデジタルサイネージを連動させて、音声放送による聴覚情報と画像・文字表示による視覚情報を同時に発信する「避難誘導システム」など、音と映像の技術を駆使し、社会の安全・安心に貢献する製品・サービスを提供しています。
URL: https://www.toa.co.jp/
■会社概要
設立 :1949年4月20日(創業:1934年9月1日)
資本金 :52億79百万円
従業員数 :3,020名(連結) 818名(単体)
代表者 :代表取締役社長 竹内 一弘
本社所在地:兵庫県神戸市中央区港島中町七丁目2番1号
事業内容 :・拡声放送機器、通信機器、その他情報伝達機械器具の製造販売
・音響機器、映像機器、その他電子・電気機械器具の製造販売
・上記機器の賃貸ならびに工事の設計施工
・音響・映像に関するソフトウェアの企画・制作ならびに販売
・電気通信を利用した各種サービスの提供
・電気通信事業
・ホール・スタジオの賃貸経営ならびに音楽等のイベント・催し物の企画運営
※2021年3月期実績
プレスリリース提供元:@Press