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ベイン・アンド・カンパニー

ベイン・アンド・カンパニー『2021年秋、世界高級品市場レポート』発行 〜世界の個人向け高級品市場はコロナ前の水準にV字回復〜

(@Press) 2022年02月18日(金)10時00分配信 @Press

ベイン・アンド・カンパニーは、イタリア高級品メーカーの業界団体であるアルタガンマ財団と共同で第20回『2021年秋、世界高級品市場レポート』を発行しました。世界の個人向け高級品市場は中国と米国の好調な需要、そしてオンラインチャネル販売などによって復調の兆しを見せています。市場規模は2020年に急激に縮小した後、2021年11月時点で前年同期比29%増加し、2,830億ユーロに達しました。またコロナ禍に陥る前の2019年同期と比べて1%のプラス成長となりました。
ベインは、今後世界の個人向け高級品市場が毎年6〜8%成長し続け、2025年に3,600〜3,800億ユーロに達すると推定しています。
一方、ラグジュアリー市場全体の需要としては、旅行などの体験型需要から高級品購入時需要へのシフトが進んだものの、約1兆1,000億ユーロ規模にとどまり、2019年より下回る結果となりました。


■復調の原動力
個人向け高級品市場は、国内消費の再開や堅調な中国と米国の購買、一貫したオンラインチャネルの需要の高まりが復調の原動力となっています。Y世代(1980年代から2000年代初頭生まれ)とZ世代(1990年代半ばから2010年代初頭生まれ)を中心とした若年層が引き続き成長を牽引し、2025年までに市場の70%を占めるとされています。南北アメリカは今や世界最大のラグジュアリー市場となっており31%のシェアを占めています。次いで中国が21%を占めています。また、ドバイとサウジアラビアなどによって牽引されている中東市場においても需要が伸びました。欧州、日本、中国を除くその他のアジア諸国では、2021年に部分的に回復しましたが、コロナ禍以前のレベルには戻っていません。
これらの地域での回復は旅行の再開と連動しているとみられ、日本は2023年までに、そして欧州は2024年までに以前の水準に戻ると予想されています。


■成長し続ける中古高級品市場
ベインの推計によると、2021年の高級品の中古市場は需要増加と激化する競争によって、330億ユーロに急伸したと見られます。2017年〜2021年の間、高級品市場は12%に留まりましたが、中古品市場は65%も成長しています。


■オンラインチャネル販売は過去2年間でほぼ倍増
オンラインチャネル販売はグローバルで2019年〜2020年に50%、2020年〜2021年に27%成長し、2021年の市場規模は推定620億ユーロに達する見通しです。またブランドサイトがオンライン販売の売上の40%を占めており、2019年の30%からシェアを伸ばしています。オンラインとモノブランドストアの販売が、2021年の回復の鍵となり、中期的にも成長をけん引することと予想されています。


■日本市場
厳しく人流の流れを抑えてきた日本では、高級品市場の回復はグローバルより遅く、コロナ前の水準に戻るにはあと約1年かかる可能性があります。しかし、日本では直営店での売上はいち早くコロナ前の状態に戻りました。海外旅行などのレジャー活動に制限があるなか、直営店で高級品を買うという体験を楽しみたいという需要が直営店の復調を後押ししました。

ベインのパートナーのゴヴァース 健二は、次のようにコメントしています。「今後の20年間でラグジュアリー業界がどのように変化していくかは大変興味深く、コロナ危機はラグジュアリー業界にとって転換期になります。グローバルでは、潤沢に資金があるからブランド品を購入する、というより自分の支持している思想や取り組みを代弁しているブランドを支援するために購入し、自身の主張をブランドを通して発信している消費者が増えています。日本でも特にZ世代と呼ばれる顧客層でこの傾向が強まっています。今後、高級品ブランドは有形資産の販売だけでなく、夢や主張を発信していくことで、社会や文化にも影響を与える存在となっていくでしょう」。



【ベイン・アンド・カンパニーについて】
ベイン・アンド・カンパニーは、未来を切り開き、変革を起こそうとしている世界のビジネス・リーダーを支援しているコンサルティングファームです。1973年の創設以来、クライアントの成功をベインの成功指標とし、世界38か国63拠点のネットワークを展開しています。クライアントが厳しい競争環境の中でも成長し続け、クライアントと共通の目標に向かって「結果」を出せるように支援しています。ベインのクライアントの株価は市場平均に対し約4倍のパフォーマンスを達成しており、私たちは持続可能で優れた結果をより早く提供するために、様々な業界や経営テーマにおける知識を統合し、外部の厳選されたデジタル企業等とも提携しながらクライアントごとにカスタマイズしたコンサルティング活動を行っています。

商号 : ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン・インコーポレイテッド
所在地 : 東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー8階
URL : https://www.bain.co.jp

プレスリリース提供元:@Press

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